【比較実験】サイリウム不使用の米粉パン|こんにゃくマンナンと(アルファ米粉あり・なし)で検証!

今回の条件(サイリウム不使用の米粉パン・成形パン比較)

こんにちは、米粉パン教室のよっちゃん先生です!
この記事はサイリウム不使用を主テーマに、米粉パンの成形パン(小型丸パン)で仕上がりを比べた比較実験レポートです♪

サイリウムを使わずに米粉パン作りたい!

こんにゃくマンナンをつかって米粉パンが作れるの?

そんな悩みを解決すべく、米粉パン2種類つくって実験してみました!
補助素材として話題のアルファ米粉とこんにゃくマンナンを取り上げ、「歯切れが良いのはどちらか?」を明確にします。
- A:(こんにゃくマンナンのみの米粉パン)…サイリウム不使用の基準条件
- B:(こんにゃくマンナン+アルファ米粉の米粉パン)…アルファ米粉の効果を検証
配合(A・B)
A:サイリウム不使用/こんにゃくマンナンのみ
- パン用米粉(ミズホチカラ)…65g
- ホワイトソルガム…10g
- こんにゃくマンナン…1.8g
- ドライイースト…1.5g
- 塩…1g
- 砂糖…5g
- こめ油…5g
- 水…71g
B:サイリウム不使用/こんにゃくマンナン+アルファ米粉
- パン用米粉(ミズホチカラ)…70g
- アルファ米粉…15g
- こんにゃくマンナン…1.5g
- ドライイースト…1.5g
- 塩…1g
- 砂糖…5g
- こめ油…5g
- 水…71g
いずれもサイリウム不使用の米粉パンとして設計。

小型の成形パン(丸パン)で差を見ます!!
工程(サイリウム不使用でも作りやすいフロー)

今回使用した目玉アイテム
こんにゃくパウダー・・・清水のこんにゃくマンナン
アルファ米粉・・・大分のアルバの笑みたわわ
粉類(米粉・ソルガムorアルファ米粉・こんにゃくマンナン・砂糖・塩・イースト)を均一化。水の8割→混合→こめ油→残りの水で調整。サイリウム不使用の米粉パンでも、マンナンが水をすうから、扱いやすい粘度に。

こんにゃくマンナンが水和して粘弾性が安定。成形パンで重要な「表面の張り」が出ます。

それぞれ4等分。軽く水を手につけて丸め、継ぎ目は下へ。サイリウム不使用でも成形は十分可能。

乾燥防止にラップ+霧吹きも軽くしておきました。アルファ米粉入り(B)は発酵中もややべたつきやすい傾向。

210℃予熱→200℃で12〜14分。焼成後は網で粗熱を抜き、米粉パン特有の底蒸れを防止。

生地のべたつき感
サイリウム不使用だからこそ、
やや生地のべたつきがあるかな・・・?と心配になりますね。
ここは水・こんにゃくパウダー・米粉の配合のベストバランスの実験が必要な所ですね。

アルファ米粉なしの生地は・・・

生地がしっかりまとまって・・・
指にそこまでつかないです。

次は、アルファ米粉いりの生地。べたつきます。


カードもこの通り。
水をカードにつけてから、分割するとやりやすいかもしれませんね。

発酵前のようす(米粉パンの成形性を比較)

A(サイリウム不使用×こんにゃくマンナン):軽やかなペースト。ベラ離れ良好で成形パンに必要な「表面の張り」が出しやすい。
B(サイリウム不使用×こんにゃくマンナン+アルファ米粉):やや重さも出て、ねばりやすい。丸めるのが困難なので手にたっぷり水をつけて素早く丸めたら成功。
発酵後のようす(A/Bの比較実験)

- 一次発酵:Aは約1.6〜1.7倍、Bは約1.7〜1.8倍。Bはアルファ米粉の影響でドーム状に。
- ホイロ:Aは張り良好だが乾燥に弱め。Bは張り・乾燥耐性ともに安定。どちらもサイリウム不使用ながら実用的。
過発酵したときの様子
ちなみに、1回発酵させすぎて
ダメになってしまった生地もあったので
お見せすると・・・

気泡だからけ!!

どんどんガスが抜けてへしゃげたパンに・・・

焼いたら、意外と食べられました笑!
餅にはなっていません。ただ、高さがないボリュームかけたパンに。

実際に焼いてみると、パンとしてはなりたっているし、味もおいしい。

並べてみます。
左・・・正常な発酵の米粉パン
右・・・過剰発酵の米粉パン

裏側

ガスが抜け放題になったので、「ふわっと」はないです。

そして、気泡抜け放題の
過剰発酵になってしまった右のパンですが・・
意外とおいしい笑。
ただ、こちらもアルファ米粉をいれてない「サイリウム不使用こんにゃくマンナンのみ」の米粉パンのほう(A)が圧倒的に歯切れが良かったです!
↓動画でチェック(最初がアルファ米粉入り。次がアルファ米粉なし)
歯切れがいいのは、アルファ米粉なし!

配合によっては、アルファ米粉の成形パンでもふわっとなる可能性はありそう!実験をつづけて新発見があれば報告します!
焼成後(サイリウム不使用でもこの仕上がり)


こちらは、きちんと正常に発酵できたサイリウム不使用の米粉パンです!

こんにゃくマンナンのみ(アルファ米粉なし)

A:中庸な高さで輪郭くっきり。クラストしっかりめ、手取りは軽い。成形パンとして十分に見栄え◎。
こんにゃくマンナン+アルファ米粉

B:膨らみおだやかで半球シルエット。クラストにハリ、表面つるり。重量感はやや強め。
断面(歯切れが良いのはどっち?)


圧倒的に、Aのアルファ米粉なしの方でした!(今回の配合の場合)
A(左):微細で均一。裂くとほろり、噛むと歯切れが良い。軽やかな口どけで米粉パンの“重さ”を感じにくい。
B(右):均一だがやや詰まり気味。しっとり+弾力で、噛み切りは滑らか。ただし粘性が少し残り、歯切れが良いという観点ではAに一歩譲る。
結果(まとめ)— サイリウム不使用の比較実験
↓アルファ米粉入りは、横にやや亀裂が・・

↓アルファ米粉なしの方が、亀裂がはいってる頻度が低い

- 総評:今回の比較実験では、A(サイリウム不使用×こんにゃくマンナンのみ)のほうが歯切れが良いという結論。
- 理由:マンナンは成形パンに必要な粘性を確保しつつ“引きが短い”ため、噛み切りで切れ味が出やすい。Bはアルファ米粉の骨格で安定・保湿が増す反面、もっちり寄りに。
- 作業性:扱いやすさは僅差でB(アルファ米粉が寄与)。ただしAもサイリウム不使用の米粉パンとして十分に実用的。
考察(成形パンではサイリウム不要かも?)

小型の成形パンに限れば、サイリウム不使用でもこんにゃくマンナンで構造が作れます。見た目の均整や発酵姿勢を優先するならアルファ米粉を少量足すのは有効ですが、歯切れが良い仕上がりを狙うならAが有望です。
- 歯切れ重視:A(マンナンのみ)を軸にマンナン0.2〜0.3%微調整。
- 作業安定・均整重視:B(+アルファ米粉10〜15%)。重いと感じたら水−2〜−3gまたは油+1g。
- 共通のコツ:強め予熱→短時間焼成、焼き上がりは網で冷まし。米粉パンの底蒸れ対策が“べたつき”防止に直結。
今日の結論(サイリウム不使用で目指す最適解)

- サイリウム不使用でも米粉パンの成形パンは十分においしく作れる。特にA(こんにゃくマンナンのみ)は歯切れが良い仕上がり。
- B(こんにゃくマンナン+アルファ米粉)は見た目と作業性・翌日のしっとり感はある。ただし“もっちり寄り”。
- 比較実験の結果:
・歯切れが良い=A
工程メモ(再掲)— サイリウム不使用の成形パン手順

- 生地づくり
- 5分ラップしボウルのまま休ませる
- 生計(成形)
- 発酵(40度で20分ほどしました/秋初め)
- 焼成(210℃予熱→200℃12〜14分)
まずは粉総量100gスケールで小さく試し、オーブン特性に合わせて水±2〜3gで最適化してください。
サイリウム不使用の米粉パンでも、こんにゃくマンナンやアルファ米粉を賢く使えば、成形パンで“歯切れが良い”食感は十分に狙えます。